「収入」と「所得」の違いとは?

 「収入」という言葉と、「所得」という言葉の意味は違います。
よく混同して使う方がいらっしゃいますが、これらは別物なので、注意しましょう。

簿記会計 所得税(事業所得) 所得税(給与所得)
 収益  総収入金額  収入金額(年収)
 費用  必要経費  給与所得控除額
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差引  利益  事業などの所得   給与所得

 上記の図でいうと、会計上の利益とは、収益−費用=利益として計算されます。

同様に所得税では、総収入金額(収益)−必要経費(費用)=事業などの所得(利益)、として計算されます。

給与所得の場合は、必要経費(費用)がありませんが、その代わりに「給与所得控除額」というのがありますので、収入金額(年収)−給与所得控除額=給与所得、ということになります。

 つまり、税法用語でいうところの「所得」とは、簿記会計でいうところの「利益」のことであり、収入(年収)ではないのだ、と考えていただければ理解しやすいと思います。

(厳密にいうと「利益」と「所得」はちょっと違うのですが、だいたい同じものである、と考えていいでしょう。

興味のある方は、「租税論」という分野の本をお読みになることをお勧めします。)